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【レコーディング日】

【発売日】英国1965年8月6日、日本1965年9月15日

【チャート状況】英国9週連続1位 日本 ミュージック・マンスリー2位

★イギリスでは予約だけで25万枚を突破、発売後も最初の1週間だけで27万枚以上売り上げた。

★37週連続でチャート・インし、さらには解散後の1971,1976年にもチャート・インしている。

【収録曲】

(1) Help !

(2) The Night Before

(3) You've Got To Hide Your Love Away

(4) I Need You

(5) Another Girl

(6) You're Going To Lose That Girl

(7) Ticket To Ride

(8) Act Naturally

(9) It's Only Love

(10) You Like Me Too Much

(11) Tell Me What You See

(12) I've Just Seen A Face

(13) Yesterday

(14) Dizzy Miss Lizzy

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア】

【使用楽器】

〈ジョン・レノン〉

★フェンダー・ストラトキャスター

〈ポール・マッカートニー〉

★ヘフナー500/1

〈ジョージ・ハリスン〉

★フェンダー・ストラトキャスター

〈リンゴ・スター〉

 

【レコーディング】

★以前のようにバンド全体で「せーの」で演奏し、それに必要なサウンドをオーバーダビングする手法は終わって、マルチトラック・レコーダーの特性を生かした「パートごとの録音」に変わった。したがって歌いながら楽器を弾いてレコーディングということはほぼ無くなった。

★演奏開始後ごとにレコーダーをスタートさせるのではなく、レコーダーを廻しっぱなし、つまり録音状態にしたままで何度も演奏するという手法に変わった。

【ジャケット写真】

★撮影場所 トゥイッケナム・フィルム・スタジオ

★撮影日 1965年5月7日

★カメラマン ロバート・フリーマン

★手旗信号の写真は一見するとその服装から「アルプス・ロケ」で撮影されたように思えるが、実はロンドンのトゥイッケナム・フィルム・スタジオの敷地内で撮影された。

★手旗信号のアイデアはロバート・フリーマン。4人が音楽に合わせて手を振っているところを見て考えついたという。

★当初、映画の内容とも合致するので「HELP」の手旗信号を試したが、ロバートいわく「いざ撮影になると、腕の位置がビジュアル的にあまり良くなかった。それで即興で、視覚的に最も優れた腕の配置を採用した。」ということで、手旗信号の意味は無視することになった。

★実際のアルバムでは「NUJV」となっているが意味はない。ちなみにキャピトル・レコードがリリースしたUS盤では少し配置が異なり「NVUJ」になっている。

★ジョージ、、、「(キャピトル盤ジャケットについて)彼らはジャケットまで変えて、なにかばかばかしいものにした。」

【エピソード】

★映画の撮影に先駆け、アルバムの制作が先に始められた。ブライアン・エプスタインは映画配給会社ユナイテッド・アーチスツ社と4本の主演映画の契約をしており、1作目の勢いに乗って2作目を制作することが決定。当然サウンド・トラック盤も必要となり、ブライアンは「最低でも10曲は書き下ろす。」とユナイテッド・アーチスツ社に約束した。

【コメント】

★ジョン、、、「レコーディングの手法が変わると、おのずとサウンドも変わるんだ。(レコーディング手法が大幅に変わったことについて)」

★ジョン、、、「俺たちがそれを計画し、キャピトルがそれを無茶苦茶にする。(キャピトルが英国発売のアルバム収録曲をバラバラに編集することについて)」」

★ポール、、、「(映画用に曲を書くときには、そのシーンを思い浮かべて作曲するのか?)うん、まず曲を書いて、ジョージが言うように適当な場所へ押し込むだけさ。特に映画の最後の夕日のシーンは見ものだよ。ふたりの恋人たち、つまりジョージとリンゴが浜辺で互いに近づき、ようやく会うことができるんだ。いや、実際は会わずに互いにすれ違うんだっけな?そして砂の中にダイブ、そして太陽が沈み、、、。」

★ポール、、、「アルバムの曲作りは、ほとんどウェイブリッジのジョンの家でやったんだ。A Hard Day's Nightのときはジョンが家で作った曲を持ってくるというパターンだったけど、Help!のときは一緒に考えた。」

★ポール、、、「ボクらはどのレコードにも変化を加えようとしているんだ。最初のレコードを作ったときからずっとね。特に意識しているわけじゃないけど。」

★ポール、、、「ちょっとウンザリするよ。だったアルバムというのは、ボクらはひとつの作品のようにするために、アルバムとして完成したものを作るからね。(キャピトルが英国発売のアルバム収録曲をバラバラに編集することについて)」

★ポール、、、「キャピトルに対して悪意があるわけじゃないよ。ボクらがアメリカに曲を送って、彼らがサウンドトラックをアルバムに入れるわけ。でもボクらのレコードを買う人はサントラではなくボクらの音楽を聴きたいと思うんだ。中途半端にするんなら、全編インストゥルメンタルにすれば良いと思う。」

★ジョージ、、、「ボクは自分の音を聞けば聞くほど嫌になった。(自分のグレッチのギターとVOXアンプの組み合わせのサウンドについて)」

★ジョージ、、、「キャピトルがいろいろとクレイジーなものを出しているんだ。ボクらは関係ないよ。アルバムのために14曲作るんだけど、彼らは何曲か保留にして、それを後になってリリースするんだ。」

★ジョージ・マーティン、、、「とくに「Help !」は急いで作ったアルバムだ。映画製作のプレッシャーがあったためだ。急いで作ったように聴こえる。それをより良いサウンドにしたかったんだ。私のプライドがそう言わせるのだろう。(1987年のCD化の際の発言)。」

【編集盤】

「Help ! (Capitol Album)

【発売日】

★米国1965年8月13日、日本1970年10月25日

【チャート状況】

★米国ビルボード誌9週連続1位、その後33週連続でチャート・イン。キャッシュボックス1位 日本 オリコン40位 アメリカでは300万枚以上の売り上げ。

★予約だけで100万枚を突破し、当時の音楽業界史上最大の初回オーダーを記録した。

【収録曲】

(1)Help !

(2) The Night Before

(3) From Me To You Fantasy 〈演奏 ケン・ソーン・オーケストラ〉

(4) You've Got To Hide Your Love Away

(5) I Need You

(6) In The tyrol〈演奏 ケン・ソーン・オーケストラ〉

(7) Another Girl

(8) Another Hard Day's Night〈演奏 ケン・ソーン・オーケストラ〉

(9) Ticket To Ride

(10) The Bitter End / You Can't Do That〈演奏 ケン・ソーン・オーケストラ〉

(11) You're Going To Lose That Girl

(12) The Chase〈演奏 ケン・ソーン・オーケストラ〉

★モノラル盤も同時に発売されたが、音源はステレオバージョンを単にモノラル・ミックスしただけのものである。

★A面1曲目の直前には「ジェームス・ボンド」風の18秒のテーマ・ソングが収録されている。

★「Ticket To Ride」はステレオ盤ではモノラル・バージョンを擬似ステレオ化して収録。またモノラル盤ではその擬似ステレオ・バージョンをさらにモノ・ミックスしたものが収録されている。

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