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【レコーディング日】

【発売日】

★英国1970年5月8日、米国1970年5月18日、日本1970年6月5日

【チャート状況】

★英オフィシャル・チャート1970年5月23日~6月6日、3週連続1位 英メロディメーカー誌8週連続1位、NME誌6週連続1位、米ビルボード誌1970年6月13日から7月4日4週連続1位 日本オリコン・チャート最高位2位

★1970年度第13回グラミー賞最優秀サウンドトラック賞受賞 イギリス、アメリカ、他各国でプラチナ・アルバム受賞

【収録曲】

(1) Two Of Us

(2) Dig A Pony

(3) Across The Universe

(4) I Me Mine

(5) Dig It

(6) Let It Be

(7) Maggie Mae

(8) I've Got A Feeling

(9) One After 909

(10) The Long And Winding Road

(11) For You Blue

(12) Get Back

【ジャケット】

★撮影・イーサン・ラッセル、デザイン・ジョン・コッシュ

★アルバム・タイトルのみでバンド名の記載がない。4人の写真を並べて黒枠で囲ったデザインは葬儀を表現していると言われ、4人がバラバラで個々の写真となっていることも解散状態を表していると言われている。

★アップル・レコードのトレードマークである「青りんご」は赤く熟したリンゴのデザインになっており、これも解散を表現しているものだと言われた。

★裏ジャケットにはアルバムの短い解説が表記されているが、ポールは非難している。

★イギリスや日本の初回プレスには写真集が添付されていたが、タイトルの差し替えが間に合わなかったために、当初のタイトルだった「ザ・ビートルズ・ゲット・バック」のままになっている。

【エピソード】

★フィル・スペクターはプロデュースを引き受けるかわりに条件を出した。ギャラやプロデュースに関わる絶対的な権限等の他「ロニー・スペクターのレコードをアップルが制作し、発売すること。」というものがあった。

★ロニーはフィルの妻で、ボーカル・グループ「ロネッツ」のリード・ボーカルで長らくレコーディングから遠ざかっていたが、フィルは上手く引き受け条件の中に入れた。

★アルバム「Get Back」の再プロデュースを依頼したのはジョン。ビートルズ時代から顔見知りだったフィルだが、ジョンがソロ曲「Instant Karma !」のプロデュースをフィルに依頼したジョン。このときのフィルの仕事ぶりを気に入ったジョンが再プロデュースをオファーした。

★ジョージもジョンの案に賛成したが、ポールとジョージ・マーティンにはフィルのことを知らせなかった。ただ、リンゴの証言によれば、ポールはこの案を知っていてOKも出していたという。フィルの仕事ぶりをジョージは度々見学していた。

★大物プロデューサーのフィルもビートルズのアルバムをプロデュースするということでかなりのプレッシャーを感じていたらしく、思ったサウンドが得られなかった場面もそれなりにあったようで、かんしゃくを起こすこともあった。これをスタジオにいたリンゴがなだめる場面もあったという。

【コメント】

★ジョン、、、「最高にやる気のない最悪の状態で録音されたクソ面白くもないテープの山を押し付けられたのに、フィルはきちんと形にしてくれた。大した手腕だよ。」

★ポール、、、「自分のキャリアを破壊した。(フィル・スペクターのプロデュースについての当時のコメント)」

★ジョージ・マーティン、、、「私は当初、このアルバム全部をプロデュースしていた。それが再プロデュースされたと聞いたときには大きなショックを受けた。私に言わせれば、これは過剰プロデュースだ。」

★サンデイ・タイムズ誌、、、「アルバムの最後のジョンの言葉「オーディションに合格したらいいんだけど」は、墓標名として真性のビートルズのアイロニーを含んでいる。葬式のような黒いジャケットから音楽自体に至るまで、彼らの遺言状にふさわしい作品だ。」

★メロディ・メーカー誌、、、「アンデLet It BeとAbbey Roadの違いは大きい。ここでは彼らは一緒に歌い演奏している。興味のある小さい衝突にもかかわらず。」

★レコード・ミラー誌、、、「もしビートルズがレコード上に集結したときのみがビートルズだとしたら、その状況が終わればもはやビートルズとは言えない。その時が来たのだ、、、あるがままに。皮肉なことに、それがこのアルバムのタイトルだ。」

★NME誌、、、「このアルバムが彼らの最後であるならば、それはケチな碑文、ダンボールの墓石として成り立つだろう。悲しくて安っぽい終わり。これを鑑みると、ビートルズは自尊心を失い、彼らにあったすべての原則は売り飛ばされた。」

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