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【カール・ヘフナー500/1】

★本当はフェンダーのベースが欲しかったようだが、お金が無かったのでヘフナーを購入した。今でもフェンダーのほうが良いと思っている。

★無名時代、ジョンやジョージは分割払いでリッケンバッカーやグレッチを購入した。ポールは父親のジェームスから「絶対に借金をするな!」ときつく言われていたそうで、フェンダーとかの高価なベースはあきらめて、現金で買えるヘフナーを選んだそうだ。

★しかし、ポールがヘフナーを購入した楽器店の店員は「ポールは10回払いで買った」と証言している。当時、左利き用の楽器は少なく、ポールは左利き用を特注している。フェンダーやギブソンにくらべて手ごろな価格とはいえ特注までしているのだから、案外と店員の証言も間違っていないのかもしれない。

★へフナーを選んだもうひとつの理由として「デザインが左右対称」なことを挙げている。左利きの彼が持っていても間抜けな格好じゃない、と語っている。

★トニー・シェリダンのバンドのベーシストが使っているのを見て、という説も有力である。

★ジョンとジョージはヘフナーのサウンドが好きではなく、ポールにギブソンのEB-0を買わせたがっていた。

★「ビートルベース」と呼ばれるようになった理由は、偶然にもまさに見た目が「ビートル(カブトムシ)」にそっくりだからである。

★ポールはヘフナーを使用するようになってから、現在まで一貫してフロントピックアップのみを使用し、ベーススイッチON、トレブルスイッチOFFにしている。ポールはピックを使って弾いており、モータウン・サウンドを研究した結果、このようなセッティングになったという。

★初代ヘフナーはハンブルグ巡業に酷使されたせいか、ネックが反ったり、ピックアップが壊れたりしたので、2台目のヘフナーを1963年2月に入手する。この年の10月4日の「レディ・ステディ・ゴー」のリハーサルで初登場し、初代ヘフナーはサブ・ベースとなる。この後にファンの目に触れるのは「Revolution」のクリップ撮影時まで待たなければならない。

★ルーフトップでのライヴ以降、長年表舞台に出ることが無かったが、エルヴィス・コステロとのレコーディングの際「ボクはあのヘフナーの音が好きなんだ」とか色々理由を付けられて、音程が狂いやすいから使いたくなかったヘフナーをもう一度使うことになったとか。

★映画「Let It Be」で使われていたときは「BASS MAN」というステッカーが貼られていたが、これはフェンダーのベースアンプ「ベースマン」に付属していたステッカーである。

★初代ヘフナーは盗難に遭ってしまったそうだが、1969年1月の「ゲット・バック・セッション」でのトゥイッケナム・スタジオでこの初代ヘフナーの写った写真が残っているので、この時点まではポールの手元にあった。

★1966年夏の最後のアメリカ・ツアーのフィラデルフィア公演の直前に誤ってピックガードを割ってしまい、この公演からピックガードを外してステージに立っている。

★表面の塗装はビートルズ時代からリフィニッシュは行なわれず、現在もそのままの状態で使用されている。

★ポール、、、「(映画Let It Beでのベースプレイについて)ヘフナーはとても軽いからギターみたいに弾けるんだ。ボクがよくハイポジションを弾いたのはヘフナーだったからだと思う。フェンダーのようなもっと重いベースギターを弾く時には、ボクは腰を落ち着けてまずはベース音を弾く。でも映画「Let It Be」を見ると、ボクがGet Backなんかで高い音を弾いているのに気づく。ヘフナーが小型で軽かったから、プレーヤーから奔放な弾き方を引き出して、より自由に弾けたんじゃないかと思う。」

【カール・ヘフナー500/5】

★スチュがビートルズを辞めることになり、当然ベース・ギターは不要になる。再び絵画の世界に身を置くスチュに、少しでも画材を買う足しにでもなればとクラウス・フォアマンが買い取っている。

【リッケンバッカー4001S】

★4001Sを入手する前、すでに使っていたザ・フーのジョン・エントウィッスルに「あんまり良いベースじゃないよ」と見せられている。そのせいかリッケンバッカー社がポールにプレゼントの意向を示すも、ポールは受け取らなかった。

★1965年にリッケンバッカー社からついに受け取るものの「もらったものだから、無理やりにでも使わなきゃいけないんだ」と語っている。

★1967年初頭、ポール自身の手によりサイケデリック・ペイントが施された。

【フェンダー・ベースVI】

★ジョージによるとメンバー誰かの所有物というわけではなく、スタジオに置いてあったものだという。

★フェンダー社の供与したベースギターであるとの話が有力。

★映画「Let It Be」、「Hey Jude」のプロモフィルムなどでジョンやジョージが弾いている姿が確認できるが、ジョンは「ベース・パートを弾くのは拷問のようだった」と発言している

【フェンダー・ジャズ・ベース】

★左用はもちろんポール専用。ボディはサンバーストカラーで指板はローズウッド。アルバム「The Beatles」のセッションの頃から使われ始め、この時期VOX社との契約が終わりフェンダーが多くの楽器をビートルズに供与を始めたこともあって、フェンダー社が供与したものであるとも言われている。

★右用は「Abbey Road」「Get Back」のセッションでジョージが使っていたり、スタジオにスタンバイされている写真が残されている。仕様はポールのものとほぼ同じことから、これもフェンダー社供与の可能性がある。

【ケイ・ジャズ・スペシャル・ベース K5970J】

★1972年のツアー「Wings Over Europe」で使用し、プロモ・フィルム「Junior's Farm」「Ebony And Ivory」でポールが弾いているベース。

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