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【2度目の全米ツアーに向けて】

★ブライアン・エプスタインは前年の初の全米ツアーから引き続き、ジェネラル・アーチスツ・コーポレーション社のノーマン・ワイスと提携し、今回は5万人規模の大きなスタジアムをブッキングすることにした。

★4人に掛けられた保険料も大幅に引き上げられ、前年の10倍以上の「1人550万ドル(当時のレートで約20億円)」となった。

【記者会見】

★「人気は落ち目じゃないか?」とか、いつもの質問を繰り返す記者たちだが、例えばリンゴが「そう言いながら、君たちはまたここに来ているみたいだけど?」と切り返して記者を笑わせているが、この頃は意地悪というよりもメンバーが何かおもしろいことを言ってくれることを期待して、あえてこのような質問をするようになった。

★8月13日にニューヨークへ到着した際には「再びアメリカに来るのはどんな気分ですか?」という質問に全員「最高だね」「素晴らしいね」と成功の渦中にいることを素直に喜び感動さえしている。

【ツアー前半でのコメント】

★ジョン、、、「みんなが俺たちを見に来なくなるまではツアーを続けるぜ。」

★ジョン、、、「楽しくなかったら、何度も何度も来ないさ」

★ジョン、、、「ツアーが気に入ってなきゃ、ツアーなんかやらないね」

★ポール、、、「ツアーを続けるかどうかは、ブライアンとチケットを買ってくれる人たち次第だね。」

★ポール、、、「歌っているとき観客がうるさくても、みんなお金を払って来てるんだし、自分たちの求めているものはわかっているんだから、別にかまわないさ。みんな楽しんでいるんだから好きにさせていけばいい。」

★ジョージ、、、「前回とは違う曲をたくさんやるよ。」

★リンゴ、、、「ホテルに缶詰になるのは退屈じゃないよ。ホテルの部屋で写真を撮るのがつまらないだけさ。」

★ジョン、ポール、、、(あなたたちは五大陸を征服しました。次にやりたいことは何でしょう?)「六大陸を征服する。」

【ツアー後半、終了後のコメント】

★ジョン、、、「サイン帳がどんどん送られてきてサインしたけど、それが役人やプロモーター、警察とかの連中のものだということに気付いたんだ。本当のファンは何時間も何日間も待っているのに、警官たちは自分の分は確保していた。それは本当に欲しがっているキッズに対してフェアじゃないよ。5週間にも及ぶツアーは2度とやらない。あれは地獄だった。」

★ジョージ、、、「ツアーをすることに少しウンザリしている。特にアメリカはね。5週間にも及ぶアメリカ・ツアーは2度と行なわれないだろう。すごくくたびれるし、ああいうのはボクらにとって満足感を得られるものじゃない。」

★リンゴ、、、「好評だったっていうのは分かっている。キッズたちがボクのために手を振ったり、叫んだりしているのには打ちのめされたよ。ドラマーは蚊帳の外に置かれることが多いから、信じられなかった。」

【エピソード】

★8月22日の移動で乗っていた飛行機にアクシデントが起きた。ツアー中都市間の移動に使っていたアメリカン・フライヤーズ・エアライン社のロッキード機がミネアポリスから目的地のポートランドに到着する直前にエンジンのひとつが火を噴いた。

★同乗していた記者、、、「ジョンとポールはシートベルトを締めてジッと座り硬い表情をしていた。リンゴは真っ青な顔で、何が起きたのか、もし墜落したらどうすればいいのか尋ねていた。ジョージは非常口のそばに立って皮肉を一言「ボクらがあとどのくらい生きられるかなんて冗談は言わないほうがいいんだろうね。」と。」

★周囲にいた人の証言によるとジョンは「ビートルズと女性と子供が優先だぜ!」と叫び、「俺たちはバディ(ホリー)のところへ行くんだ。」とも語ったという。

★この出来事はメンバーにとって相当ショックだったらしく、23~26日はロサンゼルスに滞在予定だったが、ハリウッドのベネディクト・キャニオン・ドライブにある借家で休暇を取ることに変更された。パーティも開かれ、訪れた映画俳優のピーター・フォンダとのLSDの経験は楽曲「She Said She Said」が誕生するきっかけにもなっている。

★広報のトニー・バーロウによると、シェア・スタジアムの控え室でインタビューを受けている最中に、突然ポールが演奏曲目を決めていないことに気がついたという。すっかり忘れていたそうである。

【プレスリーとの会見】

★8月27日、ロサンゼルスに滞在していたビートルズは、偶然にも映画の撮影でロサンゼルスにいたエルヴィスと会見した。しかし、ビートルズ側が要請した会見が現実になるまで3日を要した。

★ジョン、、、「アメリカにたったひとりだけ会いたい人がいる。」

★ジョン、、、「エルヴィスは静かな口調で「ハロー」と言い、巨大な円形の部屋に通してくれた。ポールもジョージもリンゴも俺と同じように緊張していた。だって俺たちがずっと憧れていた人なんだぜ。彼は生きながら伝説となっていた。伝説の人物に会うなんてなかなか簡単なことじゃないぜ。」

★最初にジョンはエルヴィスにドッキリするような質問をしている。「最近はなぜ映画ばかりに出ているのですか?もう、ロックン・ロールはやらないんですか?」

★ビートルズとエルヴィスは軽くセッションをしたという。このときエルヴィスは立てかけてあったフェンダー製のベースを手に取ったが、結局ベースは弾けなくてジョンの回想によればポールが弾き方を教えたという。ポールは最初自分の担当楽器と同じだったことに感動した。

★ジョンはリズム・ギターを担当したが、リンゴは演奏する楽器がなくて、エルヴィスが「悪かったね、メンフィスにドラムセットを置いてきてしまったんだ。」と語った。

★セッションした曲は「I Feel Fine」だったとトニー・バーロウが証言している。

★このときジョージは何をしていたかというと、本人いわく「エルヴィスのところにあったマリファナを一服していて、セッションには参加していなかった」そうである。

★エルヴィスには「メンフィス・マフィア」と呼ばれる取り巻き連中がいて、いつも取り巻きに囲まれて自然体でいることの出来ないエルヴィスを見て、ジョージとリンゴは気の毒に思い、リンゴは「ボクらはグループで良かった」と改めてグループの良さを実感した。

★ジョンの目には、憧れたロックンロールのスターとしての姿でははなく、取り巻きに囲まれてロックを忘れたただのお金持ちにしか見えなかったエルヴィス。かなり落胆したジョンは辛らつなジョークを言う。エルヴィス邸を出るなり待ち構えていたマスコミにエルヴィスのマネージャーのトム・パーカー大佐が「素晴らしい会見だったとファンに伝えてくれたまえ」とコメントしたが、ジョンは「ファンに真実を伝えてやれよ、ゴミみたいな会見だったって」とコメントした。

★イギリスに帰国後、マスコミからエルヴィスとの会見について質問され、ジョンは「会ってみたら普通の人だった」とコメントしている。

【公演スケジュールと詳細】

(8月15日 ニューヨーク州ニューヨーク シェア・スタジアム公演)

★観客数55,600人 宿泊先ワーウィック・ホテル

★セット・リスト 「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「Act Naturally」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★大規模なスタジアム公演の企画は、前年アメリカ初上陸が成功した時点で計画されており、他には8万席のロサンゼルス・コロシアム、20万席のニューヨーク・フリーダム・ランドも候補に上がっていたが、ビートルズの露出が過剰になることを危惧したブライアン・エプスタインがシェア・スタジアムで手を打った。

★ニューヨークのプロモーターであるシド・バーンスタインは前年の10月にシェア・スタジアム公演の契約を「口約束」で結んだ。この契約には「5万ドルを支払わなくてはコンサートの宣伝はしてはならない」という条件が付いており、5万ドルのお金が無かったシドは宣伝費用を掛けずに口コミだけでチケットを売りさばいた。チケットは1ヶ月で完売。チケットの売り上げは30万4千ドル(当時のレートで約1億1千万円)。

★ビートルズをどうやってホテルから会場まで運んで、またホテルに連れ戻すかが問題になった。ウォール・ストリート・ヘリポートからシェア・スタジアムまでヘリコプターで運ぶという案が有力だったが、狂乱するビートル・マニアがフィールド内に侵入した際、ヘリのローターで大怪我をする可能性があると、ニューヨーク市から強硬に拒絶され変更することになった。

★最終的な移動方法はホテルからヘリポートまではリムジンで移動。球場の上をヘリで旋回し、到着先はスタジアムに隣接する世界博覧会の会場。そこから装甲車に乗り込みスタジアムの外野ゲートに乗り付けるというもの。

★スタジアムに乗り付けるために用意された車は「ウェールズ・ファーゴ装甲車」。車中で4人は「ウェールズ・ファーゴ・バッジをもらい、アーミー調のステージ衣装の胸に着けている。以前は「シェリフ・バッジ」と呼ばれていたが実は違っていたのである。

★このシェア・スタジアム公演における観客動員数、総売り上げ、ビートルズのギャラ(16万ドル。当時のレートで約5000万円)はいずれも当時のポップ、ロック・コンサート史上最高記録を記録した。

★現在では当たり前となったスタジアム公演の先駆けとなった。また警察官の動員数も2000人以上を記録し、これも前代未聞の数字となった。

★今回のツアーのために100Wのアンプ「ヴォックス・スーパー・ビートル」を投入したものの、5万人以上の観客の叫び声に対して、野球の試合用のPA設備ではまったく太刀打ちできるはずがなく、座席の場所にもよるが「聞こえた」「聞こえなかった」の両方の証言がある。

★ビートルズ自身も自分たちの演奏している音が聞こえなかったと証言している。

★このコンサートにはミック・ジャガーとキース・リチャーズ、俳優のジャック・ニコルソン、メリル・ストリープ、リンダ・イーストマンらがおり、実際にメリルが写っているニュース映像が残っている。

【The Beatles At Shea Stadium】

★エド・サリヴァンの会社「サリヴァン・プロダクション」、ブライアン・エプスタインの「NEMSエンタープライズ」、ビートルズのメンバー4人とエプスタインが理事を務める「サバ・フィルムズ」によって、コンサート本編に加えて、移動中のヘリの中や楽屋の様子も撮影された。

★映像は「The Beatles At Shea Stadium」と名づけられ、48分間に編集された後、翌年3月1日にBBC1で白黒で放送された。

★収録された音声はジョンのヴォーカル・マイクが極端に音を拾っていなかったために、また楽器類の音もマイク録音だったために安定したサウンドが必要となり補強作業が行なわれた。

★「Twist And Shout」ではジョンのヴォーカルがオーバー・ダビング、「I Feel Fine」はジョンのヴォーカルは小さく、さらに歌詞の間違いがジョンもポールも多くて、なんと演奏そのものをすべてやり直した。これはジョージ・マーティンが強く要望した。「Help !」も良い演奏だったがヴォーカルが小さいために、これもそっくりバンドで新たに演奏し直した。「Dizzy Miss Lizzy」はポールのベースをオーバー・ダビング。「Ticket To Ride」は「She's got a ticket to ride」の部分がジョンの要望により、ヴォーカルのオーバー・ダビングとなったためにダブル・トラックになっている。「Act Naturally」はなんとレコードの音源を一部切り取り、シンクロさせるために回転数を調整するなどして、切り貼りしている。これについてはビートルズのメンバーは「これでいいんじゃない」とあっさりOKを出した。「Can't Buy Me Love」と「Baby's In Black」はベースがまったく聞こえなかったので、ベースをオーバー・ダビング。「I'm Down」はポールのベースとジョンのキーボードをオーバー・ダビングした。

★アメリカでは映画館で上映された。

★「Twist And Shout」は補強作業の時間が無かったために、同じツアーの8月30日ハリウッド・ボウル公演の音源がそのまま使われたとも言われている。

【コメント】

★コンサートを観たファン、、、「ビートルズのステージは2塁ベースがある辺りにあったわ。私は3塁側の低いほうのスタンドで同年代の人たちと座っていました。ビートルズがステージに登場したとき、私は興奮ではちきれそうでした。叫び声は決して止むことは無く、当時でさえ私はそれは歴史的な出来事であり、私もその一部なんだと分かっていました。」

★コンサートを観たファン、、、「演奏はまあまあ聞こえたと言えるでしょう。でも耳をつんざくヒステリックな叫び声と一緒にです。本当にすごかったですよ。あれ以来今日まで私はああいうものを一度も聞いたことがありません。

★ジョン、、、「すごく感動した。世界のどこでも、これだけ多くの観客の前で演奏したことはなかったからね。会場は狂気にあふれていたよ。これだけ多くの人が集まったら、卓球の試合でも同じことになったんじゃないかな。」

★ポール、、、「最高だ!また出来るかな?」

★ポール、、、「今ではスタジアムとか、巨大な会場でコンサートをやるのは当たり前になっているけど、当時そういう場所でロック・コンサートをやったのはボクらが初めてだった。」

★ポール、、、「(ビリー・ジョエルのシェア・スタジアム・ラスト公演に特別出演したことについて)とびきりスリリングだったね。これだけの年月を経てまたこのステージに帰ってきた気持ちを言葉で表すなんてできないよ。」

★ジョージ、、、「特注の100ワットのアンプを使ったけど、とてもそれくらいじゃ足りなかったね。しかもPAは屋内用だった。衣装は本物のミリタリー・ルックじゃないよ。ベージュのジャケットにシェリフのバッジを付けただけさ。」

★リンゴ、、、「信じられないくらい巨大な会場だった。あのオーディエンスを見てぶっ飛んだね。信じられないほどすごかった。スタジアムのコンサートはボクらが最初にやったんだけど、レッド・ツェッぺリンなどの後続のバンドに、ああいったスタジアム・コンサートの門戸を開いたんだ。でも当時はただ仕事をこなしているだけだったんだけどね。」

★シド・バーンスタイン(プロモーター)、、、「後にジョンがこのときのことを語ってくれた。「シド、俺はね、シェア・スタジアムでてっぺんを見たよ」って。確かに私もあの時、様々な意味で頂上を見たよ。」

(8月17日 カナダ・トロント メイプルリーフ・ガーデンズ公演)

★観客数3万6,000人(2回公演)宿泊先キング・エドワード・ホテル

★昼の部セットリスト、、、「Twist And Shout」「Baby's In Black」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★夜の部セットリスト、、、「I Feel Fine」「Twist And Shout」「She's A Woman」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「Act Naturally」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★悪天候で飛行機の到着が遅れ」、昼の部公演は90分遅れてスタートした。

★当初は1回公演だったが、爆発的なチケットの売り上げがあったために、急遽2回公演に変更された。

★アメリカのDJ12人がビートルズに同行するためにカナダに入国した。

(8月18日 ジョージア州アトランタ アトランタ・スタジアム公演)

★観客数3万4,000人 宿泊先は移動のために無し

セットリスト「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★コンサート前の記者会見、、、Q「まだ叶っていない野望はなんですか?」、全員「ない」。

★アトランタ市はこの日を「ビートルズ・デイ」と名づけ、スタジアム行きのバスは「ビートル・バス」と名づけられ、運転手はマッシュルーム・カットのかつらをかぶっていた。

★プロモーターのラルフ・ブリッジズはアトランタのベイカー・オーディオ社を雇い、集められるだけのスピーカーを会場にセッティングした。そのおかげで観客まで演奏がキチンと届き、気を良くしたジョンは「She's A Woman」でうれしそうにハモり、演奏後にポールは「うわあ大きな音だね、グレイト!」とステージ上で感想を述べている。

★「I Wanna Be Your Man」で演奏中にポールのヘフナーの弦が切れて、演奏後のMCでジョンは「ポールがベースを交換するよ。弦が切れたんだ」と言っている。

(8月19日 テキサス州ヒューストン サム・ヒューストン・コロシアム公演)

観客数2万4,000人(2回公演) 宿泊先シェラトン・リンカーン・ホテル

★昼の部セットリスト、、、「Twist And Shout」「Baby's In Black」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★夜の部セットリスト、、、「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★ファンが到着した飛行機に突進すると危険ということで、空港正面から最も離れた場所に着陸場所を変更した。何時間も待ってくれたファンに失礼とポールは抗議したものの、実際にまだプロペラが回っている飛行機にファンが押し寄せて、間一髪という危険な状態になった。

★空港で興奮しヒステリー状態となったファンが雑誌や靴などを投げてきたといい、リンゴは「恐怖を感じた」と語っている。

★昼の部では興奮した観客がエスカレートして、靴などが飛び交い」「A Hard Day's Night」のあとにコンサートが一時中断された。

(8月20日 イリノイ州シカゴ コミスキー・パーク公演)

★観客数 昼の部2万5,000人 夜の部3万7,000人 宿泊先マニー・スカーズ・サハラ・イン

★昼の部セットリスト、、、「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★夜の部セットリスト、、、「Twist And Shout」「Baby's In Black」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★会場はプロ野球「シカゴ・ホワイト・ソックス」のホーム・グラウンド。

(8月21日 ミネソタ州ミネアポリス メトロポリタン・スタジアム公演)

★観客数2万5,000人 宿泊先レミントン・モーター・イン

セットリスト、、、「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★ジョンのノドの調子が悪く、オープニングの「Twist And Shout」がカットされた。

★コンサート前の記者会見、、、Q「リンゴ、ドラムを始めてどのくらいですか?」ジョージ「30年くらいじゃない?」リンゴ「いや、もうすぐ7年だね」Q「自身のレコード・レーベルを始めるつもりはないんですか?」ジョン、、、「自分たちのレーベルを始めるつもりはないよ。面倒くさすぎる。」Q「キャピトルとの契約が終了するのはいつでしょうか?」ジョン、、、「分かんない。サインしたのすら覚えていない。」ジョージ、、、「あと1年だ」ジョン、、、「ああ、そう」Q「奥さんは元気ですか?」リンゴ、、、「ウン、元気だよ、ありがとう。」Q「みなさんに髪形について質問をしたいと思います。ちょっと長いですが、そんなに長くてどうやって夜眠るのでしょうか?」ジョージ、、、「手と脚がついていますが、どうやって眠るのですか?と聞くようなモンだよ。」ジョン、、、「人々の髪が短くなったのは世界大戦からだ。だから人々は何千年もの間、長い髪で寝ている。」ポール、、、「短い髪と同じくらい問題だよ。君にとっては長い髪のほうが問題のようだけど。」

★この記者会見の最中に、ラジオ局と地元の楽器店と協力して、ジョージに新しいリッケンバッカーの12弦ギターがプレゼントされた。

★警備についていたある警察官の証言によると、メンバーはこの街のバーが夜1時に閉店することが信じられなくて、かなり怒っていたという。またポールの部屋に複数の女の子がいるという情報が入り、宿泊者名簿に記載されている人以外の人が宿泊するという虚偽登録の条例違反で、警察が部屋に突入するとブライアンに伝えられた。

(8月22日 オレゴン州ポートランド メモリアル・コロシアム公演)

★観客数2万人(2回公演) 宿泊先 移動のため無し

★昼の部セットリスト、、、「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★夜の部セットリスト、、、「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

セットリスト「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」★ジョンのノドの調子はまだ悪く、昼の部では「Twist And Shout」は割愛された。

(8月28日 カリフォルニア州サンディエゴ バルボア・スタジアム)

★観客数1万7,013人 宿泊先 個人邸宅をレンタル

セットリスト「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★フットボール・スタジアムの中央辺りにステージを組んで、後ろ半分は客を入れなかったが、これはチケットが1万席分売れ残ったための措置だといわれている。

(8月29・30日 カリフォルニア州ロサンゼルス ハリウッド・ボウル公演)

★観客数 3万5,200人(2日間) 宿泊先 個人邸宅をレンタル

セットリスト「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★2年連続の公演で、前年、キャピトルがライヴ盤の発売を企画しレコーディングに臨んだものの、ジョージ・マーティンいわく「ジェット機のエンジンの後ろで録音しているような」環境に満足のいくサウンドが得られず、2年連続のレコーディングにチャレンジした。

★前年の公演直後に65年のオファーを受けていたブライアンだが、最初は断っていた。

★公演の前にキャピトル・レコード本社で記者会見。社長のアラン・リビングストンが4人にゴールド・ディスクを手渡したが、記者会見終了後、ビートルズはゴールド・ディスクをワザとほったらかしにして帰ったという噂がある。

★Q「ツアーがこんなに成功しているのに、なぜもっと頻繁にアメリカに来ないのですか?」ジョン、、、「あまり来すぎたら、逆にこんなに成功していないよ。」 Q「バカンスで最も楽しかったのは何ですか?」ポール、、、「とにかくくつろぐことができたね。あと、エルヴィスに会えたのはよかったよ。」

★ビートルズは記者会見後に装甲車で会場に向かった。

★ジョージは「Everybody's Trying To Be My Baby」の曲紹介のとき「アルバム Beatles '93からだ」とジョークを言っている。

★ステージの前がプールになっており、ジョンはプールに飛び込むまねをしていた。実際にビートルズに近づこうと飛び込んでしまったファンもいた。

(8月31日 カリフォルニア州サンフランシスコ カウ・パレス公演)

★観客数2万3,400人(2回公演) 宿泊先 カバナ・モーター・ホテル

★昼の部セットリスト「Twist And Shout」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「Baby's In Black」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★夜の部セットリスト、、、「Twist And Shout」「Baby's In Black」「She's A Woman」「I Feel Fine」「Dizzy Miss Lizzy」「Ticket To Ride」「Everybody's Trying To Be My Baby」「Can't Buy Me Love」「I Wanna Be Your Man」「A Hard Day's Night」「Help !」「I'm Down」

★前年に続いての公演。興奮したファンがステージに大勢押し寄せ、ドラム台にまで登ったり大勢が気を失って倒れたりして大騒動となり、全米でそのニュースが流れた。

★ホテル周辺にファンが大挙して押しかけて混乱が予想されたため、空港までトラックの荷台に隠れて移動した。

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