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【A Hard Day's Night】

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、ギブソンJ-160E

【ポール・マッカートニー】ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】リッケンバッカー360-12、ギブソンJ-160E

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート、ボンゴ、カウベル

【ジョージ・マーティン】ピアノ

【ノーマン・スミス】ボンゴ(リンゴが叩いているというのが定説だが、、、)

【収録日】1964年4月16日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】(シングル盤)英国1964年7月10日、英国、日本の(B面はThings We Said Today) 米国1964年7月13日(B面はI Should Have Known Better)、日本1964年8月5日

【ヒット状況】英国、、、「Things We Said Today」とのカップリングで予約だけで発売前にチャート1位を確保、1964年7月10日発売後は3週連続で1位を獲得してミリオンセラーとなった。アメリカでは「I Should Have Known Better」とのカップリングでビルボード誌2週連続1位となる。日本、、、ミュージック・マンスリー誌で3位。

【レコーディング詳細】

★アウトロのジョージのギターは、オープニングのコードを分散したアルペジオになっているが、これは映画に使われる楽曲ということで、ジョージ・マーティンが次の場面に繋がる流れの重要性をメンバーに強く説いたことによるもの。

★19時~22時までのセッションで計9テイク、わずか3時間で完成しレコーディングを終えてしまった。

★(テイク1)例の衝撃的なジョージの12弦ギターによるコード一発は、この段階ではエコーがかかってかなり派手なサウンドになっている。Bメロのポールのヴォーカル部分はまだ未完成で、様々な歌い回しをポールが試している。ジョージのギターソロもまだ未完成である。

★(テイク2)イントロの「ジャーン」のみの音源しか私(このサイト管理人)は持っていないので、詳細は不明。

★(テイク3)若干スローテンポ。ポールのBメロは未完成ながら若干OKテイクに近い。ジョージのギターソロは全然出来ていないが、なんとかメロディを探そうと必死になっている様子。

★(テイク4)ここでオープニングのコード一発に掛けられていたエコーを外す。ポールがどこまでの部分にハモリを付けるか試行錯誤。

★(テイク5)いくらかマシになったものの、ジョージの演奏は相変わらずグダグダのまま。

★(テイク6)ポールとジョージがコードを間違えて途中で中断。

★(テイク7)ジョンのヴォーカルは上手くいくものの、ポールがハモるのを忘れ、さらにジョン、ジョージがギターを間違えて残念ながら中断。

★(テイク8)イントロの「ジャーン」のみで終了。

★(テイク9)ジョンのヴォーカルをダブルトラックにする。ジョージのリードギター及びピアノ、カウベルとボンゴのパーカッションをオーバーダビング。最初にカウベル&ボンゴを録り、後でテープスピードを落としてジョージのソロを録ったが、これはなかなかジョージが早弾きできなかったためといわれている。ジョージのソロが始まるとカウベルとボンゴの音が聞こえなくなるのは、後でその箇所だけジョージのソロを同じトラックに収録したため。ただ、カウベルの音が始まるとボンゴの音が消えるため「ボンゴもリンゴが叩いている」という説もあり。

【エピソード】

★「長年にわたり議論されてきたオープニングのコード」について、ジョージは2001年2月15日に「fadd9」というコードであることを明らかにしている。

★曲の長さの違いで3種類に分けられる。長い順から「ステレオ・ミックス」「モノ・ミックス(アルバム収録)」「モノ・ミックス(シングル収録)」。

★映画のタイトルがリンゴのつぶやきによって決定した日(1964年3月19日といわれている)のなんと翌日にジョンが書き上げてしまった。

★今は亡き人気ギタリストのゲイリー・ムーアはオープニングの「ジャーン」というコードをいろいろ研究していた。あるときゲイリーはジョージに直接このコードはどうやって弦を押さえているのか聞くチャンスがあった。とりあえずゲイリーが研究の末たどり着いたコードをジョージの前で弾いて見せたが、ジョージは「違うよ」と一言。目の前で正しいコードの押さえ方を教えてもらった。

★ギター・ソロとユニゾンで弾かれているピアノを演奏しているのはジョージ・マーティン。テープ・スピードを落としてレコーディングされ、あとで元のスピードに戻している。ジョージ・マーティン、、、「こうすれば誰でもピアノが上手く弾けるように聞かせられる」

★Bメロの部分はジョンが歌うには高音すぎるため、ポールが歌うことになった、というのが通説である。しかし、ジョンの声域からみても高音過ぎる音程ではないし、ジョンがBメロを歌ったテイクが存在しないことから、初めからポールが歌う予定だったという説もある。

【コメント】

★ジョン、、、「自宅に帰る車の中でディック・レスターが「リンゴが言ってたA Hard Day's Nightというのをタイトルにしたらどうかな?」と言った。オレはすでにその言葉をIn His Own Writeで使っていた。リンゴが何気なく言ったひとことだ。リンゴ独特の意図しない言葉の誤用だよ。リンゴイズムってやつだ。彼は面白いことを言うつもりはなくて、たまたま口に出したんだ。」

★ジョン、、、「オレとポールとの間には、どちらがA面をとるか、どちらがヒット曲生み出すかについて、ちょっとした競争があった。ポールがこの曲の一部分を歌っているのは、キーが高くてオレには歌えなかったからだ。そういった手法は時々使ったよ。音域が出なかったり、違ったサウンドが欲しい時など、もう一人が歌うことがあったんだ。」

★ポール、、、「映画の撮影も終わりかけていた頃、さてタイトルを決めようじゃないかということになって、トゥイッケナム・スタジオに集まって会議をしたんだ。そこでいつだったかリンゴがつぶやいた一言が話題に上ったんだ。リンゴは文法から外れているんだけど詩的で気の利いたフレーズをよく口にするんだ。リンゴの間違いはある種のマジックなんだ。」

★ジョージ、、、「Fコードに高いGの音を入れて弾いたんだ。あと、ベースについてはポールに聞いてくれよ。」

★リンゴ、、、「(タイトル誕生の瞬間)その日は朝から晩まで働き通しだった。ボクは思わず「It was a hard day...(なんて忙しい日、、、)」とぼやいてあたりを見るとすっかり暗くなっていたんで「...day's night」と言ったんだ。それがタイトルになった。」

★ジョージ・マーティン、、、「映画とアルバムの両方でオープニングとなる曲だから、特に強くインパクトのあるオープニングにしたかった。あの不協和音のギター・コードは完璧なオープニングだった。」

【I Should Have Known Better 邦題「恋する二人」】

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、ギブソンJ-160E、ハーモニカ

【ポール・マッカートニー】バッキング・ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】リッケンバッカー360-12

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【収録日】1964年2月25、26日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【シングル盤としての発売日】

★米国1964年7月13日(A面はA Hard Day's Night)、日本1964年9月5日(B面はI'll Cry Instead)

【ヒット状況】

★米ビルボード誌でB面曲ながら53位を記録した。

【バージョン違い】

★モノラルとステレオではイントロのハーモニカに大きな違いがある。ステレオではハーモニカの音がプツっと完全に途切れている箇所がある。これはステレオ版を6月22日にミックスした際にハーモニカがヴォーカルにかぶらないように音量をゼロにしてしまったのが原因。

【コメント】

★ジョン、、、「まっとうな曲だ。駄作じゃないだろ?」

★ジョン、、、「ただの歌。特に意味なんてないね。(1980年)」

【エピソード】

★1964年10月9日からスタートしたイギリス国内ツアーのセットリストに入っていたが、これから発掘される可能性はあるものの、現在のところ音源は残されていない。

【If I Fell 邦題「恋に落ちたら」】

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、ギブソンJ-160E

【ポール・マッカートニー】ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】リッケンバッカー360-12

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【収録日】1964年2月27日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】

【レコーディング詳細】

★ジョンとポールの要望で、一本のマイクで二人のヴォーカルをレコーディングした。

【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★オリジナル・モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「Something New」等

★イントロのジョンのヴォーカルがモノラルはシングル、ステレオはダブル・トラックになっている。またステレオ・ミックスの2回目のサビの最後の「was in vain」のところでポールのヴォーカルが息切れのため?途切れている。

【コメント】

★ジョン、、、「きちんとしたバラードを書こうとした最初の試みだ。「In My Life」の前兆だね。同じ一連のコードが使われているよ。ボクがもともと「Silly Love Songs」を書けたってことを示している。(後年のコメント)」

★ポール、、、「ボクらがクローズ・ハーモニーに凝っていた時期だね。ボクらはいくつかの曲でそれをやったよ。「This Boy」「If I Fell」「Yes It Is」とかね。イギリスのヴォーカル・グループ「フォーモスト」みたいな感じさ、、、まあ、そうとも言えないけどね。」

【エピソード】

★ジョンが自宅で録ったホームデモが現存している。

【I'm Happy Just To Dance With You 邦題「すてきなダンス」】

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】バッキング・ヴォーカル、リッケンバッカー325

【ポール・マッカートニー】バッキング・ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】ヴォーカル、リッケンバッカー360-12

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート、アフリカン・ドラム

【収録日】1964年3月1日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】

【レコーディング詳細】

 【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★オリジナル・モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「Something New」等

★以前は1分53秒のところに何かがきしむ音が入っていたのだが、モノ・リマスターでは消されている。

【コメント】

★ジョン、、、「俺には歌えない。」

★ポール、、、「常道手段を使った曲。EからA♭mに行くコードを使えば誰だって曲を書ける。

★ポール、、、「「君とダンスができてうれしい」なんて、ファンに媚を売っているみたいで歌えない。最も嫌いな類の曲。」

【And I Love Her

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はポールの作品)

【ジョン・レノン】ギブソンJ-160E

【ポール・マッカートニー】ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】ホセ・ラミレス・エステューディオ

【リンゴ・スター】ボンゴ、クラベス

【収録日】1964年2月25~27日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】

【レコーディング詳細】

★ノーザン・ソングス代表のディック・ジェイムスはこの曲のレコーディング初日(25日)を見学しており、ジョージ・マーティンとともに「反復が多すぎて単調」「サビが欠けている」と指摘。

★ディック・ジェイムスのコメント、、、「シンプルで温かみのある曲だが、同じフレーズの繰り返しが多く、あまりにも単調だった。ジョージ・マーティンも「ディック、私も君と同じ意見だ。単調すぎるしブリッジが欠けていて、何か変化を加える必要があると思う」と彼らにもアドバイスした。「わかったよ、じゃあ休憩してティータイムだ!」と叫んだのはジョンだったと思う。ジョンとポールはピアノのところへ行って30分くらいでブリッジ部分を書き上げた。長いブリッジじゃなかったけど、元のメロディの単調さを解消するにはちょうど良い長さだった。」

★ティー・ブレーク!と叫んだジョンはポールとともに練り直し、30分でサビを完成させたが、半音上がるギター・ソロのアイデアもこのときに考えられた。

★ポールのベースは和音弾きがメインとも言えるくらいにフューチャーされている。

【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★英国モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★米国モノラル、、、「The US Box」の「Something New」、「The Beatles '64 Box」の「Something New」

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「Something New」等

★米国モノラルは一部を除いて、ポールのヴォーカルがシングル・トラックになっている。これはダブル・トラックの片方を消したため。したがってこのトラックに入っていたエンディング近くのポールの「ンー」というハミングも消えている。

★アナログ盤「Rarities vol.2」の収録バージョンは、エンディングのギター・リフが通常4回のところ、編集によって6回に伸ばされている。

【コメント】

★ポール、、、「話の途中で始まるタイトルが気が利いているだろ。ずいぶん後にペリー・コモがAnd I Love You Soって曲を歌っているけど、あれも同じアイデアだよね。」

★ポール、、、「この曲はずっと好きだ。」

★ジョン、、、「サビは俺が作った。」

★ジョン、、、「最初のYesterdayとも言えるビッグ・バラード。」

【Tell Me Why

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、リッケンバッカー325

【ポール・マッカートニー】ハーモニー・ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】ハーモニー・ヴォーカル、リッケンバッカー360-12

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【ジョージ・マーティン】ピアノ

【収録日】1964年2月27日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】

【レコーディング詳細】

【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★オリジナル・モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「Something New」等

★ステレオ・バージョンではジョンのヴォーカルがダブルトラックになっており、またエンディングで無音になったときに、ギターの弦をこする音が入っている。

【コメント】

★ジョン、、、「アップビートな曲が必要になったから書いた。ニューヨークの黒人ガールズ・グループの曲みたいだ。映画の最後のほうで使われるシャッフルの曲だよ。」

★ポール、、、「リアルな実生活に基づいているんじゃないかな?シンシアのこととか。」

 

【Can't Buy Me Love】

作詞・作曲者】ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はポールの作品)

【ジョン・レノン】ギブソンJ-160E

【ポール・マッカートニー】ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】ハーモニー・ヴォーカル、グレッチ・テネシアン、リッケンバッカー360-12

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【ノーマン・スミス】ハイハット

【収録日】1964年1月29日パリ、パテ・マルコーニ・スタジオ、2月25日ロンドン、EMI第2スタジオ

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】英国1964年3月20日

【ヒット状況】英国3週連続1位、米国5週連続1位

【レコーディング詳細】

★最初にパリのスタジオでレコーディングされたヴァージョンにはジョンとジョージの追っかけコーラスが入っている。

★パリのスタジオではテイク1~3がレコーディングされたが、何れも完成形からは程遠く、ぎこちないギター・ソロ、定まっていない歌詞など多くの改善が必要だとわかるレコーディングだった。

★3月10日、映画の撮影のためスタジオに来ることができなかったリンゴに代わって、エンジニアのノーマン・スミスがハイハットをオーバーダビングしている。ノーマン・スミス、、、「モノミックスの段階で物足りない感じがしたのでハイハットを付け足した。」

【コメント】

★ジョージ、、、「フランスではI Want To Hold Your HandとShe Loves Youのドイツ語ヴァージョンのほかにCan't Buy Me Loveもレコーディングした。イギリスに戻ってから、そのテープに少し手を加えたんだ。前にこの曲の批評を読んだことがあるよ。ボクが弾いているパートについて「最初に録音したギターが聞こえてしまうのはあまりよくない」と書いてあった。最初パリで録音してイギリスで録音し直したんだ。あのときパリのスタジオには2トラックしかなかったから、前の録音がバックに残っているんだよ。」

★ポール、、、「個人的には、それぞれ好きに解釈していいと思う。でも娼婦の歌という解釈は間違っているよ。それは行き過ぎだ。」

★ポール、、、「フランスでレコーディングしたんだ。思い出した。パリのスタジオでね。エラ・フィッツジェラルドがこの曲をカバーしてくれたのは自信につながったよ。ボクらが理解していなかったことを彼女はきちんと理解していた。」

★ジョン、、、「2人で作った。でもおもにポールだ。」

★ジョン、、、「完全にポールの曲だね。ボクもコーラスかなにか手伝ったかもしれない。忘れちゃったよ。彼の歌はいつもよく考えられているよね。(1980年)」

 

【Any Time At All】

作詞・作曲者】ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、ギブソンJ-160E

【ポール・マッカートニー】ハーモニーヴォーカル、へフナー500/1、ピアノ

【ジョージ・ハリスン】リッケンバッカー360-12

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【ジョージ・マーティン】ピアノ

【収録日】1964年6月2日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】ノーマン・スミス

【レコーディング詳細】

★スタジオに入ったときには、まだミドルエイトの部分の歌詞が未完成で、スタジオ内で作った。

★タイトル・コールの2回目部分はジョンが歌うにはキーが高く、そこだけポールが歌っている。

★ジョンのダブルトラックによるヴォーカルは時間が無かったのか、かなり「雑」な重ね具合で、かなりの個所でズレたり歌ったり歌わなかったりしている。

★エンディングの最後の最後に聞かれる「ジャーン」は、編集により後から継ぎ足されている。

★間奏の低音ピアノソロのバックで、誰かが何やらしゃべっている声が聞こえる。

★ピアノはジョージ・マーティンが弾いているとの説がある。

【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★英国モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★米国モノラル、、、「The US Box」の「Something New」、「The Beatles '64 Box」の「Something New」

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「Something New」等

★米国モノラルは分離が悪いせいか、間奏のピアノが最後のほうを除いてあまり聞こえない。

★アメリカ盤2枚組みアルバム「Rock 'n' Roll Music」とイギリス盤「Rock 'n' Roll Music vol.1」では、ステレオの左右のサウンドが逆になっている。

【コメント】

★ジョン、、、「作るのに苦労した。「It Won't Be Long」と同じような感じになっちまった。C,Aマイナー、C,Aマイナーの繰り返しに俺がシャウトしてるっていうね。」

 

【I'll Cry Instead 邦題「ぼくが泣く」】

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、ギブソンJ-160E、タンバリン

【ポール・マッカートニー】へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】グレッチ・テネシアン

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【収録日】1964年6月1日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】1964年8月20日(アメリカのみ発売B面はI'm Happy Just To Dance With You)、1964年9月5日(日本のみ発売A面はI Should Have Known Better)

【ヒット状況】全米チャート25位

【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★英国モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★米国モノラル、、、「The US Box」の「A Hard Day's Night」「Something New」、「The Beatles '64 Box」の「Something New」

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「The Beatles Second Album」等

★アメリカ編集盤アルバム「Something New」に収録されているものは、AメロとBメロが付け足されて20秒ほど長いバージョンになっている。

★もともと、様々な編集を後ですることを考慮していたので、自由に構成や長さを変えられるように、Aメロディ、Bメロディを分けてレコーディングされた。

【エピソード】

★映画用にジョンが作ったが採用されなかったが、1982年にアメリカで再公開された際、オープニングとして編集された映像とともに上映された。

★2回のブレイク時にポールのベースソロが聴けるが、本人はベースソロとは思っていない。

【レコーディング詳細】

★現代では当たり前となっている編集法が取り入れられた。AメロとBメロを別々にレコーディングして後から繋げるというもの。当時としては画期的なれレコーディング方法であった。

【コメント】

★ジョン、、、「ディック・レスターはこの曲を必要とすら言わなかった。俺はこの曲のサビが好きだったんだけどね。奴は代わりにCan't Buy Me Loveを復活させた。」

 

【Things We Said Today 邦題 今日の誓い】

作詞・作曲者】ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はポールの作品)

【ジョン・レノン】ギブソンJ-160E、ピアノ

【ポール・マッカートニー】ヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】グレッチ・カントリー・ジェントルマン、ハーモニー・ヴォーカル

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート、タンバリン

【収録日】1964年6月2日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【レコーディング詳細】

【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★オリジナル・モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「Something New」等

★モノラル・ミックスは0分30秒あたりで「ジャカジャーン」となるアコースティック・ギターの音がそこだけ小さい。またフェイドアウトの時間も「ジャカジャーン」一回分ほど長い。

【エピソード】

★この曲が作られたのは、1964年5月に当時の恋人ジェーン・アッシャーとともに休暇でカリブ海をクルージングしていたときである。

★日本のグループサウンズのジャガーズが1968年にリリースした「マドモアゼル・ブルース」と言う曲のイントロは、「Things We Said Today」とそっくりである。

【コメント】

★ポール、、、「アコースティック・ギターで作った曲。」

★ジョン、、、「いい曲だ。(1980年)」

★ポール、、、「ボクらは今日言ったことをいつか思い出すだろう。だから、歌っていうのは将来への計画を歌っていても、それを聴くころには過去なっているってわけ。なかなかいいトリックだよね。」

 

【When I Get Home】

作詞・作曲者】ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、リッケンバッカー325

【ポール・マッカートニー】ハーモニーヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】グレッチ・カントリー・ジェントルマン、ハーモニー・ヴォーカル

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【収録日】1964年6月2日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【レコーディング詳細】

【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★英国モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★米国モノラル、、、「The US Box」の「Something New」、「The Beatles '64 Box」の「Something New」

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「Something New」等

★米国モノラルでは、1分27秒あたりの「till i walk」の歌の入りがステレオより半拍早い。

【エピソード】

【コメント】

★ジョン、、、「また再びウィルソン・ピケット風。モータウン・サウンドを狙った曲のひとつだ。サビでカウベルがなるような曲さ。」

 

【You Can't Do That】

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、リッケンバッカー325

【ポール・マッカートニー】ハーモニーヴォーカル、へフナー500/1、カウベル

【ジョージ・ハリスン】リッケンバッカー360-12、ハーモニー・ヴォーカル

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート、コンガ

【収録日】1964年2月25日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【発売日】

【ヒット状況】全米チャート48位

【レコーディング詳細】

★間奏、サビが終わって3番の歌詞が始まり「I can't help my feelings~」の「I can't」の部分でポールがベースを弾き損ねたのか、つまづいたようになっている。

 【ミックス、バージョン違い(現行CDで聴くことが出来るもの)】

★オリジナル・モノラル、、、「Beatles Mono Box」の「A Hard Day's Night」,「A Hard Day's Night (1987年盤)」等

★オリジナル・ステレオ、、、「A Hard Day's Night (2009年ステレオ盤)」、「The US Box」の「The Beatles Second Album」等

★「The Beatles '64Box」の「The Beatles Second Album」収録のモノラル音源は、英国盤モノラルとは別リミックスであるが明確な違いは不明である。ちなみにリミックスは4種類作られ、1は使用されず、3はイギリス盤、2と4はアメリカ盤だが、2と

4のどちらが使われたかは不明。

★「The Beatles '64Box」の「The Beatles Second Album」収録のステレオ音源は、擬似ステレオである。

【エピソード】

★映画のステージのシーンに使われる予定で、実際に撮影もされたが最終的にカットされた。

★映画のために努力して作った「I'll Cry Instead」もボツとなり、シングルA面も「Can't Buy Me Love」に奪われて、ジョンはかなり頭にきていた。

★ジョンが初めてリードギターを弾いたビートルズ・ナンバー。

★1969年のゲットバック・セッションで突如としてジョンがこの曲を弾き始め、バンド全体で演奏するということがあった。

【コメント】

★ジョン、、、「(Can't Buy Me LoveにA面の座を奪われ、映画のシーンも差し替えられたことについて)Can't Buy Me Loveがそれ以上に良かった。」

★ジョン、、、「(初めてリードギターを担当したことについて)いつもリズムばかり弾くのは嫌だから、自分で何か面白く弾けるものを考えるんだ。思い浮かぶ最も好例が「You Can't Do That」だ。あの曲にはリードギタリストもリズムギタリストもいない。レコードだとリズムギターの役割は軽く聞こえるんじゃないかな?とにかくゴリゴリしたリズムばかり弾いていると気が狂いそうになる。俺がリードギタリストとして弾くパートは、どれもジョージがもっと上手く弾けるようなものばかりだけど、でもたまにリードを弾くのが好きだから、そうしているのさ。」

★ジョン、、、「俺流のウィルソン・ピケットさ。4拍子でカウベルが鳴ってコードがchatoong!って感じ。(1980年)」

 

I'll Be Back】

作詞・作曲者ジョン・レノン、ポール・マッカートニー(実質はジョンの作品)

【ジョン・レノン】ヴォーカル、ギブソンJ-160E

【ポール・マッカートニー】ハーモニーヴォーカル、へフナー500/1

【ジョージ・ハリスン】ハーモニー・ヴォーカル、クラシック・ギター(ホセ・ラミレス・エステューディオ?)

【リンゴ・スター】ラディック・ダウンビート

【収録日】1964年6月1日

【プロデューサー】ジョージ・マーティン

【エンジニア、アシスタント】

【レコーディング詳細】

★全部で16テイクレコーディングされ、テイク2までは3拍子のワルツのリズム、テイク3からは8ビートに変更されている。

★テイク3まではジョンもジョージもギブソンJ-160Eではなく、エレキギターを弾いている。

【コメント】

★ジョン、、、「いい曲だね、サビがちょっと安っぽいけど(1972年)」

★ジョン、、、「完全にボクの曲だね。コードの展開はデル・シャノンの曲(Runaway)からだ。(1980年)」

★ポール、、、「共同作業だったけど、ジョンのアイデアがほとんどを占めている。」

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